トゲトゲの小型有茎種!【チランジア・ネグレクタ】の育て方・飾り方

↪︎ 最終更新 2025年 10月 13日

こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。

この記事ではトゲトゲした草姿が魅力的な有形種のエアープランツ、ティランジア・ネグレクタの特徴や、育て方や飾り方についてをご紹介します。

種名:ティランジア・ネグレクタ
英名:Tillandsia neglecta
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:アノプロフィツム亜属

ネグレクタはブラジル固有の有形種のティランジアです。開花時は赤い花包にインディゴブルーの花弁を持つ美しいお花が楽しめます。開花前から子株よく吹くので、比較的増やしやすい品種です。

価格も1000円程度とリーズナブルなので、入門にもおすすめ。

有茎種は光に向かって伸びる「光屈性」が顕著に現れるので、下向きに吊るしておけば綺麗に反り返ってきます。

まずは簡単に特徴を見ていきましょう。

名前の由来

種小名:neglecta(ネグレクタ)
→ ラテン語の「neglectus」(無視された、見過ごされた、手入れされていない)から来ています。
→ 「見過ごされていた植物」「長らく記録されずにいた植物」という意味合いが込められていると考えられています。

このような種小名(neglecta)は、植物学においてしばしば「今まで知られていなかった」または「見落とされていた」ことを示すために使われます。

学名表記は “Tillandsia neglecta E. Pereira” で、これはEdmundo Pereira(エドムンド・ぺレイラ)博士による命名であることを示しています。

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特徴と生態

  • 原産地:ブラジル南東部(特に沿岸地域の岩場)
  • サイズ:全長10〜15cm程度の小〜中型種
  • 形状:葉は肉厚で尖っておりやや硬質、トリコームのある銀葉種
  • 開花:春〜初夏にかけて鮮やかなピンク色の花苞から紫色の花を咲かせる
  • 生態:岩や木に着生し、大西洋岸の強風や強い日差しに耐える乾燥に強い性質
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育て方

  • 明るい半日陰〜直射日光が数時間当たる場所を好む
  • 強すぎる真夏の直射日光は葉焼け注意(遮光ネットなどを活用)

水やり

  • 春〜秋:週2〜3回ミスティング、水切れしているようならソーキング(2〜3時間)
  • 冬:気温が低い日は乾燥気味に(週1回程度軽く霧吹き)
  • 水やり後は特に風通しの良い場所で管理

温度

  • 生育適温は15〜30℃程度
  • 冬は10℃以下にならないよう注意

風通し

  • 蒸れに弱いので、通気性の良い場所に置くのが重要

肥料

  • 生育期(春〜秋)に液体肥料をごく薄めて月1〜2回程度与えると調子が上がる
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開花のコツ

  • しっかりした光量:明るい場所で管理することが最重要
  • 昼夜の温度差:春や秋に昼夜で5〜10℃の差を作ると花芽を刺激しやすい
  • 適度な肥料:春〜秋にごく薄い液体肥料を月1〜2回霧吹き
  • 株の成熟:株が十分に成長・充実してからでないと咲かないので、焦らず管理

※開花写真はエアープランツ天狗堂様より提供

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増やし方(株分け)

  • 株の成長過程で株元から子株が出てくる
  • 子株が親株の1/3〜半分くらいの大きさになったら、根本から切り離しても良い

親株は1回咲くと少しずつ枯れていきますが、子株を出しながら世代交代していきます。ネグレクタは開花前から子株を出しやすい品種になります。

▼より詳しくチェック


ネグレクタは可愛らしいサイズ感ながらも、トゲトゲしたスタイリッシュな見た目が魅力のティランジアです。

置き場所

※写真はセレリアナです

室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。

最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。

※写真はエーレルシアナです

特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。

夏場は遮光ネットを使用しましょう。

▼使用している遮光ネットはこちら

春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。

水やり

ネグレクタは生育期は、明るくて風通しの良い環境なら水が溜まるくらいしっかりと水やりを行うと調子がいいです。

ただし、寒い冬場は室温を保てない場合は水を溜めると蒸れの危険があるので注意が必要です。また、バテやすい品種がなので、30度を超える真夏も水は溜めない方が無難です。

水やり回数は4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週1〜2回程度で、たっぷりと滴るくらい行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。

暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。

また、風通しの悪い所で濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。

エアプランツに風を当てる

ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性を上げることができます。

肥料

基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい・豪華な花が見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)

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また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。

冬越し

10度を下回る冬季は屋内で管理しましょう。乾燥しないよう加湿器を使用するのがおすすめです。

一般的な冬越し・室内管理の方法こちら

大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

エアープランツの年間育成カレンダー

▼育て方の教科書・図鑑はこちら

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ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。

▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介

ネグレクタが枯れる原因

ネグレクタをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。

水切れによる枯れ

『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。

葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしたら疑いましょう。

風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)

『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。

エアプランツの葉のお手入れ

※写真はカクティコラです

蒸れる原因となる枯れた下葉は定期的に除去しましょう。

▼そのほかの原因についてはこちらで解説

ネグレクタの飾り方

ワイヤーハンギング

ワイヤーでハンギングを作ればお手軽にディスプレイできます。

流木着生

流木に着生させたチランジア

※写真はバンハイニンギーです

着生させれば、より調子良く育てられます。また、見た目も良いです。

ネグレクタの増やし方

“子株”から増やす

チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。

根本から出た子株は手でもぎってしまいましょう。この時根本がなかなか取れない場合はカッターなどで根本を切り離す必要がありる場合があります。

子株は親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。

エアプランツの株分けのやり方のアイキャッチ

※画像はカーリースリムです

▼株分けの詳しいやり方はこちら

種から増やす

ティランジアのシードポット

開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。

それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。

最後に

ネグレクタは比較的手に入れやすい品種なので、見かけた方はぜひチャレンジしてみてくださいね。

それではこの辺で。

▼いろんな飾り方まとめました

▼エアプランツの基本的な育て方はこちら

▼分からない言葉はありませんでしたか?

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