こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
エアプランツを育てていたら、子株が出てきたという方も多いのではないでしょうか?
そのまま上手にたくさん増やしてみたいけど、そもそも…
- エアプランツってどうやって増やせばいいの?
- 子株の株分けってどうすればいいの?
という疑問を抱えている方も多いかと思います。
今回はそんな方のために、エアプランツを増やす方法・株分けのやり方を動画付きでご紹介します。
エアプランツは“株分け”で増やす
まず結論は、エアプランツを増やすのに一番手っ取り早いのは【株分け】です。
エアプランツが成長すると、親株の根元にひょっこりと子株が出てきます。
一つの親株から1〜5ほどの子株が生まれます。子株の数はティランジアの種類や生育状況によって様々です。
茎を伸ばし、途中に子株をつけていく「ヴィヴィパラ種」と呼ばれる品種も少数存在します。
エアプランツの子株の取り方は?
株分けのやり方は至ってシンプル。
親株からポキっとむしり取ってあげましょう。 親株の根元と子株を持ってゆっくり倒していくと上手く外れます。手で取れない場合は、根本から切り取ってしまっても構いません。
最初は怖いかと思いますが、思い切りが大切です。
ポキっとした段階で、子株は親株と根が繋がっていて上手く外せない事がよくあります。こんなときは繋がった根の部分だけハサミやカッターで切り離してあげましょう。
こちらの動画でより詳しく解説しています▼
株分けのメリットは?
株分けする事で、窮屈だった親元から切り離されのびのびと成長できるようになります。種類によっては親株や兄弟株が邪魔で大きくなりきらなかったり、形が歪になってしまう場合があるんです。
また、子株に養分を送る必要がなくなるため親株の寿命が伸びます。その結果、親株に余力があればさらに多くの子株を付ける事があります。
さらに、日当たりや風通しが良くなり、より育てやすくなるという嬉しいポイントも。
エアプランツの子株はいつ頃付くの?
子株は基本的には株が成長し切ったタイミング(開花するタイミングの前後)で付くことが多いです。
※“ベルゲリ”のように開花に関係なく成長過程で子株を付ける種や、グラスと言われる小さな子株を沢山出す種もあります。
エアプランツの株分けはいつ頃すればいいの?
株分を行うのは子株が親株の半分〜3分の2程度まで成長してから にしましょう。
これより小さい段階で株分けしてしまうと、成長に非常に長い時間がかってしまいます。(子株は親株に付いていれば、養分を受け取れるため驚異的なスピードで成長できます。)
また小さすぎると体力が持たず枯れてしまう事があるので注意してください。
また株分けは暖かい季節(生育期の4月〜10月頃)に行うと良いでしょう。外した子株が寒さでダメージを受け弱るリスクを減らすことができます。(もちろん寒い季節でも、お部屋の温度を最低でも10°以上に保てていれば大丈夫です。)
子株は必ずしも株分けする必要はありません。子株を外さずにそのまま群生させる育成方法もあります。この群生状態を「クランプ」と言います。一般的にクランプになったものの方が、環境の変化などに対してもタフで育てやすいと言われています。
イオナンタやアエラントス、ストリクタやブッツィーなどはクランプになりやすく、時間をかけて育て上げれば大迫力の姿を楽しめます。
受粉させて種から増やす
エアプランツは他の植物と同様に受粉させれば種を付けます。
株の先端から花芽と呼ばれる茎が伸び、蕾をつけてから一月ほどかけて咲き、数ヶ月すると「シードポット」と呼ばれる種子が入った袋が出で来ます。さらに1年ほど熟成するとこのシードポッドが弾けてたんぽぽの綿毛のような種子が無数に飛び出してきます。
ただ、自家受粉をして結実する確率は低いので、実生(みしょう)で増やす場合は同じタイミングで開花した別の株を使い人工受粉させてあげる必要があります。中にはロリアセアやジュンセアなど自家受粉しやすい種もあります。
▼種を作り方はこちらで詳しく解説!
種を作って増やすのはとっても大変
シードポットはから出てきた種は特殊な管理方法で発芽・育成する事で成長させる事ができますが、これは少し難易度が高いです。しかも開花株まで育つには多くの種で5年程度かかります。人工交配を行うような方がする玄人向けの増やし方なので最初のうちはオススメしません。
ちなみに株分けではなく、種から生まれた個体を「実生株(みしょうかぶ)」と呼びます。
エアプランツの花が咲く時期はいつ?
花が付くのは株が成長しきった段階です。品種や育成状況にもよりますが株分けしてから3〜6年ほどかかる場合もあります。
「花芽が出る」=「これ以上大きくならない」と言う事なので、嬉しいような寂しいような複雑な気持ちになるんです。※花がついてからも成長を続ける個体もあります。
咲き終わった花はどうするの?
花が咲き終わると、株は種を作るために多くの栄養を使います。そのため種を作る必要がない方は、花が咲き終わったら切り取ってしまうのがベターです。
こうする事で、子株がより多く出たり、親株自体の寿命を伸ばす事ができます。
▼花の切り方について詳しくはこちら
ただ、種はいらないけど「花殻が残っていた方が見た目が好き」と言う方はそのままにしておいても構いません。ちなみに私はこっち派です↓(笑)
栽培面だけで考えると切り取ってしまうのが良いのですが、鑑賞面から残すという選択肢もあります。
最後にこの記事のまとめ
- エアプランツは成長すると子株がついて勝手に増える
- 子株は親株の半分以上まで成長してから手でむしり取る
- 子株を外さずにクランプ(群生株)にしても良い
- 受粉させて種を作る事もできるが、非常に手間と時間がかかる
- 花が咲き終わったら切り取ると子株が増える(かも)
エアプランツを増やしたい方は、まずはお持ちの株を丁寧に育てる事。上手に成長させてあげる事ができれば必ず花が咲き子株を芽吹いてくれますよ。
そして増やした子株の生長を気長に見守りながら、また親株へと大きく育ててみてくださいね。
それでは今回はこの辺で。
▼種から育ててみたい方はこちら
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<エアプランツの育成年間カレンダー作ってみました>
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