白銀の壺型エアプランツ【チランジア・エーレルシアナ】の育て方・飾り方

↪︎ 最終更新 2025年 7月 19日

こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。

この記事では壺型ティランジアの原種の中でも珍しいエアープランツ、ティランジア・エーレルシアナの特徴や、育て方や飾り方についてをご紹介します。

種名:ティランジア・エーレルシアナ
英名:Tillandsia ehlersiana
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:ティランジア亜属

エーレルシアナの原産はメキシコ南部チアパス州。花崗岩の岩場や落葉樹林帯に着生する壺型のティランジアです。

名前の由来

  • 種小名:ehlersiana
    → ドイツのブロメリア研究者 Werner Rauh(ヴェルナー・ラウ)による命名。 Ehlers(レナーテ・エーレルス) 氏に献名されたもの。(発表年:1987年)
    → 彼女は多くのティランジアの新種を記録・命名し、その貢献を称えて命名されました。

成長はかなり遅めですが、着生させて調子が上がると最大で40cm以上に成長することもあり、見応えは抜群です。

小さなうちはグラスと呼ばれる子株を大量に吹きクランプを形成します。ある程度生育すると、その中の大きな株が成長し、その後はあまり子株を吹かなくなります。

栽培は容易で、寒さ・暑さに強く育てやすい品種です。

エーレルシアナの特徴

美しい壷型シルエット


エーレルシアナは密集した葉が太い基部から放射状に展開し、まるで生きた芸術作品のよう。大きく生育した姿は迫力満点です。

紫の筒状花

株が成熟するとピンクの蕾と紫の筒状花が開花が楽しめます。

※開花次第写真を追加します

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分厚いトリコームの銀色の輝き

ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。

エーレルシアナは厚いトリコームに覆われた、銀葉種のティランジアに分類されます。

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エーレルシアナの育て方

置き場所

※写真はセレリアナです

室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。

最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。

特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。

夏場は遮光ネットを使用しましょう。

▼使用している遮光ネットはこちら

春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。

水やり

※写真はセレリアナです

エーレルシアナは生育期は、明るくて風通しの良い環境なら水が溜まるくらいしっかりと水やりを行うと調子がいいです。

ただし、寒い冬場は室温を保てない場合は水を溜めると蒸れの危険があるので注意が必要です。また、バテやすい品種がなので、30度を超える真夏も水は溜めない方が無難です。

水やり回数は4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週2回程度で、たっぷりと滴るくらい行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。

暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。

また、風通しの悪い所で濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。

エアプランツに風を当てる

ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性を上げることができます。

肥料

基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい・豪華な花が見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)

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また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。

冬越し

5度を下回る冬季は屋内で管理しましょう。乾燥しないよう加湿器を使用するのがおすすめです。

一般的な冬越し・室内管理の方法こちら

大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

エアープランツの年間育成カレンダー

▼育て方の教科書・図鑑はこちら

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ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。

▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介

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エーレルシアナが枯れる原因

エーレルシアナをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。

水切れによる枯れ

『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。

葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしたら疑いましょう。

風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)

『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。

エアプランツの葉のお手入れ

※写真はカクティコラです

蒸れる原因となる枯れた下葉は定期的に除去しましょう。

▼そのほかの原因についてはこちらで解説

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エーレルシアナの飾り方

ワイヤースタンド

※写真はセレリアナです

ワイヤーでスタンドを作ればお手軽にディスプレイできます。

容器に入れる

※写真はセレリアナです

口の広い花瓶やガラスコップに入れればよりおしゃれに飾れます。

エーレルシアナの増やし方

“子株”から増やす

チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。

根本から出た子株は手でもぎってしまいましょう。この時根本がなかなか取れない場合はカッターなどで根本を切り離す必要がありる場合があります。

子株は親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。

エアプランツの株分けのやり方のアイキャッチ

※画像はカーリースリムです

▼株分けの詳しいやり方はこちら

ただし、エーレルシアナの場合、グラスが出過ぎると大きくなるのに時間がかかるので、成長させたい株に付いた子株を早めに株分してしまうのもありです。

種から増やす

ティランジアのシードポット

開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。

それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。

最後に

エーレルシアナは壺型ティランジアでは外せない美麗品種なので、見かけた方はぜひチャレンジしてみてくださいね。

それではこの辺で。

▼いろんな飾り方まとめました

▼エアプランツの基本的な育て方はこちら

▼分からない言葉はありませんでしたか?

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