
こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
この記事では可愛いお花が特徴的な、ティランジア・ジュクンダの特徴や、育て方や飾り方についてをご紹介します。

種名:ティランジア・ジュクンダ
英名:Tillandsia jucunda
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:アノプロフィツム亜属
ジュクンダは、ボリビア、アルゼンチンに分布する中型種のティランジア。標高600〜900mの林地帯の樹木に自生しています。
アノプロフィツム亜属らしいトゲトゲした草姿で、葉はやや硬質。移動の際などには折れないように注意が必要です。
ジュクンダの特徴
ベージュとピンクのツートンの花

※開花写真はエアープランツ天狗堂様より提供いただきました
ピンク色の花包からクリーム色の三弁花の美花種で、可愛い花が好きな趣味家に人気の品種です。
ジュクンダは銀葉種のティランジア

ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
ジュクンダは厚いトリコームに覆われた、銀葉種のティランジアに分類されます。

ジュクンダの育て方
置き場所

室内で管理する場合は、レースカーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。
午前中なら直射でもいいでしょう。
ただし、最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けする危険があるので遮光が必要です。

※写真はクントジアナです
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
夏場は遮光ネットを使用しましょう。
▼使用している遮光ネットはこちら
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。
水やり

ジュクンダは生育期は、明るくて風通しの良い環境なら水が溜まるくらいしっかりと水やりを行うと調子がいいです。
ただし、寒い冬場は室温を保てない場合は水を溜めると蒸れの危険があるので注意が必要です。また、バテやすい品種がなので、30度を超える真夏も水は溜めない方が無難です。
水やり回数は4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週2回程度で、たっぷりと滴るくらい行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、風通しの悪い所で濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。

ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性を上げることができます。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい・豪華な花が見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
冬越し
5度を下回る冬季は屋内で管理しましょう。乾燥しないよう加湿器を使用するのがおすすめです。
一般的な冬越し・室内管理の方法こちら
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介
ジュクンダが枯れる原因
ジュクンダをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしたら疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。

※写真はカクティコラです
蒸れる原因となる枯れた下葉は定期的に除去しましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
ジュクンダの飾り方
ワイヤースタンド

ワイヤーでスタンドを作ればお手軽にディスプレイできます。
ワイヤーハンギングに入れる

※写真はチアペンシス×カプトメドゥーサエです
細いワイヤーで吊ってもおしゃれですね。
▼やり方はこちら
ジュクンダの増やし方
“子株”から増やす

※画像はティランジア・カーリースリムです
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
根本から出た子株は手でもぎってしまいましょう。この時根本がなかなか取れない場合はカッターなどで根本を切り離す必要がありる場合があります。
子株は親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。
▼株分けの詳しいやり方はこちら
種から増やす

開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
ジュクンダはティランジアの中でもお花の見応えがある品種ですので、見かけた方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。