大迫力の花を咲かせる【ワリシア(旧チランジア)・キアネア】の育て方・飾り方

↪︎ 最終更新 2025年 10月 14日

こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。

この記事では豪華な花序が魅力のワリシア・キアネア(シアネア)の特徴や、育て方や飾り方をご紹介します。

種名:ワリシア・キアネア(旧 ティランジ・キアネア)
英名:Wallisia cyaneaformer Tillandsia cyanea
科・亜科:ブロメリア科・ティランジア亜科
属:ワリシア属

存在感あるピンク色の花苞が特徴的なワリシア・キアネア

エクアドル・ペルー原産で、20〜40cm程度まで成長する中型種のワリシアです。

以前はティランジア属に分類されていましたが、現在はワリシア属に分類されます。

日本では「ハナアナナス」とも呼ばれ、比較的丈夫で育てやすい植物です。 「チランドシア」と表記されることもあるようです。

美しい開花姿で昔から観葉植物としての人気が高く、昔から街の花屋さんやホームセンターなどでも売られてきた品種です。

※このページの写真は、キアネアの斑入り品種「キアネア・ヴァリエガータ」になります。

名前の由来

cyaneaはラテン語で「濃い青色」を意味する「cyanus」に由来しており、花弁の青紫色にちなんでいます。

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キアネアの特徴

見どころはなんといってもド派手な開花姿。

※開花次第写真を追加します

トロピカルな雰囲気のピンクの花包から濃い青紫色の三弁花を咲かせます。

花序が真っ白な「ワリシア・キアネア・ピュアホワイト」という栽培品種も存在ます。

開花後は花序が完全に枯れたら、花序の根本からハサミでカットして構いません

葉は細く弾力があります。トリコームが少ない緑葉種で、強い光は苦手なので注意が必要です。

水は大好きな品種になります。

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キアネアの育て方

  • 半日陰を好む、比較的暗い環境でも耐えられる
  • 直射日光で葉焼けしやすいので注意(遮光ネットなどを活用)

水やり

  • 春〜秋:週3回以上ミスティング、水切れしているようならソーキング(2〜3時間)
  • 冬:気温が低い日は乾燥気味に(週2回程度)
  • 水やり後は特に風通しの良い場所で管理

温度

  • 生育適温は15〜30℃程度
  • 冬は10℃以下にならないよう注意

風通し

  • 通気性の良い場所に置くのが重要

肥料

  • 生育期(春〜秋)に液体肥料をごく薄めて月1〜2回程度与えると調子が上がる
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開花のコツ

  • 最低限の光量:真っ暗な場所で管理しない
  • 適度な肥料:春〜秋にごく薄い液体肥料を月1〜2回ミスティング
  • 株の成熟:株が十分に成長・充実してからでないと咲かないので、焦らず管理
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増やし方(株分け)

  • 株の成長過程で株元から「子株」が出てくる
  • 子株が親株の1/3〜半分くらいの大きさになったら、根本から切り離しても良い

親株は1回咲くと少しずつ枯れていきますが、2〜4ほどの子株を出して増えていきます。

▼より詳しくチェック

置き場所

※写真はネグレクタです

室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。朝日しか入らないような間取りなら、遮光必要はありません。

屋外で管理する場合、最高気温が30度を超える季節の直射日光はすぐに葉焼けするので遮光が必須です。

こちらは直射で葉焼けしたキアネア。ほとんどの葉先が枯れてしまいました。

この状態からでも適切に管理する事で、回復させる事ができます。

夏場は50%ほどの遮光ネットを使用しましょう。春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、室内から外に出す際には、株が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。

水やり

※写真はネグレクタです

キアネアは生育期は、明るくて風通しの良い環境なら水が溜まるくらいしっかりと水やりを行うと調子がいいです。

ただし、寒い冬場は室温を保てない場合は水を溜めると蒸れの危険があるので注意が必要です。また、バテやすい品種がなので、30度を超える真夏も水は溜めない方が無難です。

水やり回数は4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週2〜3回程度で、たっぷりと滴るくらい行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。

暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。

また、風通しの悪い所で濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。

エアプランツに風を当てる

ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性を上げることができます。

肥料

基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい・豪華な花が見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)

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また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。

冬越し

10度を下回る冬季は屋内で管理しましょう。乾燥しないよう加湿器を使用するのがおすすめです。

一般的な冬越し・室内管理の方法こちら

大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

エアープランツの年間育成カレンダー

▼育て方の教科書・図鑑はこちら

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ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。

▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介

キアネアが枯れる原因

キアネアをはじめとするワリシアティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。

水切れによる枯れ

『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。

葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしたら疑いましょう。

風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)

『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにワリシア/ティランジアは風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。

エアプランツの葉のお手入れ

※写真はカクティコラです

蒸れる原因となる枯れた下葉は定期的に除去しましょう。

▼そのほかの原因についてはこちらで解説

キアネアの飾り方

鉢植え

水気を好むため、用土や水苔、バークチップなどを使用して鉢植えにすると調子がいいです。

キアネアの増やし方

“子株”から増やす

※写真はネグレクタです

ワリシア/チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。

根本から出た子株は手でもぎってしまいましょう。この時根本がなかなか取れない場合はカッターなどで根本を切り離す必要がありる場合があります。

子株は親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。

エアプランツの株分けのやり方のアイキャッチ

※画像はカーリースリムです

▼株分けの詳しいやり方はこちら

種から増やす

ティランジアのシードポット

開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、ワリシア/チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。

それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。

最後に

キアネアは比較的手に入れやすい品種なので、豪華なお花を見てみたい方はぜひチャレンジしてみてくださいね。

それではこの辺で。

▼いろんな飾り方まとめました

▼エアプランツの基本的な育て方はこちら

▼分からない言葉はありませんでしたか?

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