【チランジア】イオナンタ“斑入り”の種類と相場【アルボマージナータとか】

斑入りイオナンタ・アルボマルギナータの写真

こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。

植物の世界では、色素体の異常などによって出る葉の模様の事を【斑(ふ)】と呼びます。

ティランジアの【斑入り】(読み方:ふいり)は非常に希少で珍しく高価で数十万円の世界です。

今回はそんなティランジアの斑入りの中でも、比較的安価で入手しやすい『イオナンタ』を例に、その種類をまとめてみました。

斑入りチランジアの写真

まずはこちらをご覧ください。こちらは「イオナンタ・アルボマルギナータ」。

普通のイオナンタと少し様子が違うことに気付くかと思います…そう、葉に模様が入っているんです。

そもそも斑入りとは

まず、予備知識としてwiki先生より。

斑入り(ふいり)とは、植物おいてもともと単色で構成さる組織が、本来持っているべき色、つまり緑色の葉の一部が白や黄色あるいは赤の模様になることを指すことが多い。この白や黄色あるいは赤の模様を斑(ふ)という。外的または遺伝的要因によって多色になってしまう場合をいう。多くは葉に見られる。

Wikipedia

斑は植物全般に見られる変異です。その美しさから園芸品種として鑑賞価値が高く、古くから珍重されています。

ただ、白抜けの部分の葉緑体が少なく、光合成の能力が低いので通常の品種よりも成長が遅く、また貧弱である場合が多いです。

トリコームに覆われたティランジアの場合、水に濡らすと模様がよりはっきりと分かります。

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イオナンタの斑の種類

イオナンタの斑入りの種類一覧

イオナンタに見られる主な斑の種類は以下の4つです。

  • マルギナータ(マージナータ)
  • メディオピクタ
  • バリエガータ(ヴァリエガータ)
チランジアの曙斑
  • 曙斑

※2024年1月15日に【ハーフムーン】を追加しました。

それでは一つずつ特徴を見ていきましょう。

マルギナータ:覆輪斑 (ふくりんふ)

斑入りティランジアの写真

イオナンタの斑入りといえば「イオナンタ・アルボマルギナータ( ionantha ‘Albomarginata’)」。

葉の外側にラインが入るタイプです。外斑(そとふ)とも呼ばれます。

斑が安定して入りますが、葉緑素が少ないためイオナンタとしては成長はやや遅め。稀にメヒオピクタの子株を吹く事があります。

Alba は「白い」、 marginata は「縁取りのある」という意味のラテン語です。マージナータと表記される場合もあります。

5,000〜20,000円程で取引されます。

メディオピクタ:中斑 (なかふ)

写真提供:えぬ(@n_enu_7)さん / X

「イオナンタ・メディオピクタ( ionantha ‘Mediopicta’)」は葉の中央部分に斑が入っているタイプです。アガベなどてはよく見られます。

こちらはアルボよりさらに葉緑体が少なく、成長が非常に遅い品種です。

Medioは「真ん中」、picta は picture の語源にもなっている「装飾された、彩られた」という意味のラテン語です。

非常に珍しく、15000〜30,000円程度で取引されます。

メディオピクタは、アルボマージナータの子株からごく稀に出現します。

▼やり方はこちら

バリエガータ:縞斑(しまふ)

イオナンタバリエガータの写真

「イオナンタ・バリエガータ( ionantha ‘Variegata’)」は縦縞が入るタイプ

斑が全体にかかっていない株は、子株に斑が受け継がれないことも。

また日射しが強い環境だといわゆる「斑が飛ぶ」事も。斑を安定させるためにあえて暗めの環境で管理する人もいます。

Variegataはそのまま「斑・まだら模様」を意味するラテン語です。

3,000〜10,000円程度で取引されます。

※価格は大きく変動します。流通量や株のサイズでかなりばらつきがありますのであくまで目安にして下さい。(※2022/11/2 調べ)

ちなみにこちらは、以前までイオナンタの変種として扱われていたバンハイニンギーのバリエガータの写真です。

ティランジア・バンハイニンギー‘バリエガータ’

圧巻の美しさですよね。(写真提供:ryosuke@SUSさん)

曙斑(あけぼのふ)

  • ティランジア・イオナンタ・曙斑
  • チランジアの曙斑の子株
  • 曙斑の株分けした子株

こちらは「イオナンタ 」の曙斑の個体で、中央に斑が現れるタイプです。

曙斑は成長点から新しい葉が出る際に、白や黄色のうぶ斑として現れ、生長にともなって緑色に変化する性質を示す斑を言います。
他の斑入りと違い、「曙」は斑の模様ではなく、斑入りの状態が時間とともに変化する様子を表しており、夜明けの色の変化に例えられています。なんだか素敵ですよね。
これは、遺伝子的な変異で葉緑体の発達が、葉の伸長に追いつかないために発生する斑で、小さいうちに株分けされた個体だと成長速度が遅いため、緑化が追いついてしまい斑が一時的に消えてしまう場合があります。

おそらく通常のイオナンタの斑入りの中では最も手に入れにくいタイプでしょう。

30,000〜50,000円程度で取引されます。

※写真は許可を得て使用しています。

ハーフムーン

写真提供:yuka(@marb.le10)さん / Instagram

「イオナンタ・アルボマージナータ ハーフムーン( ionantha ‘Albomarginata’ Half Moon Type)」半分だけ白抜けするタイプです。片方はメディオピクタのように白くなり、もう片方はバリエガータのように縞斑になっています。

「イオナンタ ‘アルボマルギナータ’のハーフムーンタイプ」と表記される事が多いようです。

30,000〜50,000円程度で取引されます。

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買うならネットで

イオナンタ好きならいつかは欲しい斑入り個体。

リアル店舗で見つけるのはほぼ不可能なので、チランジア専門のネットショップやオークション/フリマサイトで探すがオススメ。メディオピクタ・ハーフムーン・曙斑以外ならすぐに見つかるはずです。

また、キセログラフィカなどの斑入りもあるにはありますが、こちらは超高額な上にほとんど市場には出回りません。でももし、不運にも見つけてしまったら腹を括る事になるでしょう。笑

▼斑入りティランジアについて詳しくはこちら

ティランジアには【トリコームレス】という、ラインが入るタイプの変異もあります。これは部分的にトリコームが欠損した状態を言います。

↓キセログラフィカのトリコームレス個体

チランジアのトリコームレス

お値段は斑入り同様可愛くはありません。

▼トリコームレ巣について詳しくはこちら

▼斑入りの増やし方についてはこちら

▼まだまだありますティランジアの突然変異

ティランジアの世界は奥深いですよね。

それでは今回はこの辺で。

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