こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
驚くほど白く艶やかな魅力のあるバルフシー。その大型品種であるティランジア・バルフシー・ラージクローンをご紹介します。
種名:ティランジア・バルフシーラージクローン
英名:Tillandsia barfussii ‘Large Clone’
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:アノプロフィツム亜属
バルフシー・ラージクローンは、今から25〜30年ほど前にパラグアイで野生採集された個体であり、バルフシーが品種として記載されるより前から日本ブロメリア協会会長である滝沢氏の温室にあったそう。
そして、なかなか開花しない中「バルフシー」が記載された後にラージクローンも開花しBCRに「バルフシー・ラージクローン」として記載されました。
開花サイズは、通常のバルフシーと比べ2倍ほどと超大型だったそうです。
また、違いはサイズだけでなく、通常のバルフシーの花序が赤紫に発色するのに対し、ラージクローンは僅かに染まるだけで緑がちである点も挙げられるようです。
バルフシーの育て方
置き場所
室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。
最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。
※写真はクントゼアナです
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
夏場は遮光ネットを使用しましょう。
▼使用している遮光ネットはこちら
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。
水やり
※写真はカクティコラです
バルフシーは蒸れを嫌うものの水が切れると葉先がすぐに傷んでしまう繊細な品種です。
4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週2回程度たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、風通しの悪い所で濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。
ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性を上げることができます。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい・豪華な花が見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
冬越し
バルフシーは10度を下回る冬季は屋内で管理しましょう。乾燥しないよう加湿器を使用するのがおすすめです。
一般的な冬越し・室内管理の方法こちら
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。
▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
バルフシーが枯れる原因
バルフシーをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしたら疑いましょう。
この写真のようにエアプランツの葉がU字に閉じている場合は、一般的には乾燥している証拠となります。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。
※写真はカクティコラです
蒸れる原因となる枯れた下葉は定期的に除去しましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
▼作り方はこちら
バルフシーの飾り方
流木着生
流木に、横向きに仕立てて屈曲させればこんなにカッコよく飾れちゃいます。
▼やり方はこちら
バルフシーの増やし方
“子株”から増やす
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
根本から出た子株は手でもぎってしまいましょう。この時根本がなかなか取れない場合はカッターなどで根本を切り離す必要がありる場合があります。
子株は親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。
※画像はティランジア・カーリースリムです
▼株分けの詳しいやり方はこちら
種から増やす
開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
バルフシー・ラージクローンの相場
価格は30,000〜50,000円以上
ブロメリア協会絡みのイベント以外では出回らないのでかなり高価になります。
ちなみにこの株は、福岡のオンザプランツというイベントで会長から委託を受けた業者さんから購入しました。
※流通量や株の状態・サイズなどで価格は大きく変動します。
最後に
滅多に出回らない激レア品種ですが、見つけられた方はぜひゲットしてくださいね。
それではこの辺で。
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。