こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
この記事では、エアプランツ/エアープランツ(チランジア)の水やり方法の一つである【ソーキング】のやり方と気を付けるべきポイント、メリット・デメリットを解説していきます。
ソーキングとは?
【ソーキング】はエアプランツの水やり方法の1つです。
ちなみに貯めた水にさっと潜らせるだけの水やりを「ディッピング」、霧吹きでの水やりを「ミスティング」と呼びます。
一言に『水やり』と言ってもいろんなやり方がありますが、その中でも容器に水を張ってエアプランツを長時間漬け込み水を一気に吸わせる方法が「ソーキング」です。
経験談
100株以上のティランジアを生育している私の経験上、日常的な水やりがしっかりできていればミスティングやディッピングで十分かなと思っています。
自然界では雨と霧・朝露などで水分を得ており、水に浸かりっぱなしということはないですし。
私は水やりを1週間以上できなかったとき・うっかりやり忘れてしまった時の【水切れの応急処置】や、【害虫除去】の手段としてソーキングを行なっています。
(水やりを全てソーキングに置き換え、肥料を混ぜるなどして上手に育てている方ももちろんいます。)
エアプランツのソーキング方法
バケツなどの容器に水をたっぷり張り、株全体を漬け込みます。
ソーキング後は株の根元に溜まった水をしっかりと切ってください。
ソーキングの時間
長くとも6時間程度にしましょう。12時間以上は品種や株の状態によってはリスクがあります。
個人的には、健康な株なら1時間程度でも十分かなと思います。
ソーキングの頻度・回数
普段の水やりプラスα乾燥が気になる株をソーキングする場合は1〜2週間に1回程度のペースでしっかり水を吸わせてあげるようにしましょう。
全ての水やりをソーキングに置き換えるのは、私はあまりお勧めしません。
普段の水やりを少なくして、週に1回程度ソーキングするという方も多いようです。
ただ、頻度は明るさや風通しなどの生育環境、品種にもよるので調整しながら最適な回数を探してみてください。
▼普段の水やりについて詳しくはこちら
ソーキングをする時間帯
・暖かい季節
暖かい生育期(4~10月頃)ならいつ行っても構いませんが、可能なら空孔が開き水を吸収しやすい夕方以降に行うのがお勧めです。昼間に行う場合は、直射日光で貯めた水が熱くならないよう日陰で行いましょう。
・寒い季節
最適気温が10度以下になる休眠期(11~3月頃)は、低温によるダメージを防ぐために、温かい昼間にソーキングを行うようにしましょう。(室内空調管理で15度以上ある場合は夜間でも問題ありません。)
これはミスティンクやディッピングでも同じです。
▼冬の管理について詳しくはこちら
ソーキングの注意点
ソーキング後は1~2時間で乾かす
ソーキング後ずっと濡れっぱなしはNGです。
しっかり「風」が通り、「光」が十分にある環境でないと水分過多で株が弱ってしまいます。
特に初心者の方はソーキング後に蒸らして枯らしてしまう場合が非常に多いので、ソーキングなしで上手に育てられるようになるまではやらない事をお勧めします。
↑蒸れて芯から枯れすっぽ抜けたキセログラフィカ
ソーキングしている事を忘れない
『こんなの当たり前じゃん』と思われるかもしれませんが、ソーキングしていた事を忘れて一日中放置してしまった…というのは非常によく起こる事故です。呼吸ができなくなり最悪枯れてしまう事もありますので注意しましょう。
私のように忘れっぽい方は、スマホのタイマーを使用したり目に着く所に置くようにしたり…何かしらの対策が必須です(笑)。
枯渇状態の株には長時間のソーキングはしない
軽度の水切れ状態の株にはソーキングは有効ですが、重度の水切れを起こした株を長時間水につけっぱなしにするのは危険です。
1時間程度の短時間にするか、ディッピングで対応しましょう。
水が嫌いな品種にはNG
ソーキングは基本的にほとんどの品種で行えますが、一部の水気が苦手な品種(ガルドネリーやテクトラムなど)はNGです。水につける場合はさっと引き上げるディッピングに留めておきましょう。
これらの品種は【雨晒し】も良くないので管理には注意が必要です。
ソーキングのメリット
水を一気に吸わせる事ができる
画像のように水切れ気味の株(葉が閉じてシワが出ている状態)はミスティングではなかなか水を吸ってくれませんが、ソーキングなら一気に水を吸わせることができます。
※先述したように重度の水切れ株にはトドメとなってしまうので注意。
害虫を駆除できる
長時間水に漬ける事でカイガラムシやハダニなどの害虫を除去する事ができます。ソーキングを定期的に繰り返せば薬剤を使わず害虫対策ができますね。
▼薬剤を用いた素早い害虫駆除の方法はこちら
ソーキングのデメリット
窒息して枯れる可能性がある
うっかり忘れるとエアプランツが窒息して弱ってしまったり、最悪枯れてしまう可能性があります。
病気が移る可能性がある
エアプランツが褐斑細菌病などに罹っている場合は、長時間のソーキングでバクテリアが水に溶出して別の株に感染る場合があります。
病斑の周りにできる赤や黄色のリング(=ハロー)がある株は注意しましょう。
いかがでしたでしょうか。
ソーキングをうまく活用すればエアプランツをより上手に育てる事ができるので皆様も、ぜひ試してみてくださいね。
エアプランツの基本的な育て方はこちらの記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
「エアプランツ、どう育てても枯れちゃうよ」という方はこちらの記事もチェック!
それではこの辺で。
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