
↪︎ 最終更新 2025年 3月 2日
こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
今回はティランジア/チランジア(エアプランツ)の“種”について解説したいと思います。
花が咲くと種ができることがある

ティランジアはお花が咲いたら種ができる事があります。そして、その種を収穫して播種すれば増やす事もできるんです。
自然には種はできにくい
ティランジアは自家受粉(同一個体での受粉)しにくいと言われています。そのため普通に育てていてもなかなか種子ができる事はありません。
新しい品種を作るには自分で受粉させ、結実(たねを実らせる事)させる必要があります。
※ウスネオイデスやロリアセア、レクルバータなどの【ディアフォランテマ亜属】と呼ばれるグループに属する小型のティランジアや、ブッツィーなど自家受粉しやすい品種も存在します。
▼種の作り方はこちら
シードポットから種を取り出すタイミング
出来たばかりはまだ早い

花が受粉すると、数ヶ月後に種が入った【シードポット】と呼ばれる鞘が出てきます。ただ、鞘が青く表面つるっとした状態だと播種にはまだ早いです。
※この状態で割って播種する人もいます。
収穫タイミング1:自然に弾けた時

種は【シードポッド】の中で1年〜1年半ほどかけてゆっくり成熟していき、自然と弾けます。(この期間は品種や環境により異なります。)
収穫タイミング2:ある程度成熟した時

基本的には弾けたシードポットの種を使えば間違いないですが、風で飛ばされる心配がある場合は、手でシードポットを割って種を取り出して使う事もできます。
成熟しているかどうかの見極めは「シードポットの色と表面のしわ」です。シードポットが成熟すると、緑色→茶色に変色しシワが入ったり縦方向に割れ目が出たりします。
種の取り出し方

シードポットの真ん中から指でパキッ割り、中身を引っ張ると種が出てきます。
▼詳しいやり方はこちらで動画付きで解説
ティランジアの種は保管できる

種子は常温では乾燥していれば半年ほど保管できます。また、ジップロックに乾燥剤と一緒に入れて冷蔵庫に保管すれば1年ほどは使えます。
管理が悪かったり、保管期間が長くなったりすると発芽率は下がっていきますので、できれば早めに播種してあげましょう。
▼播種のやり方はこちら
無菌播種とは?
植物の人工的繁殖法の一種。種子を次亜塩素酸ナトリウムなどで殺菌して、微生物・菌類などを排除してから、栄養成分の入った培地などに無菌的に種子をまくこと。無菌培養ともいう。
Wikipedia
ブロメリア科の種子はほとんど栄養分を含んでいないので、普通に撒いても生育には非常に長い時間がかかります。
そこで活用されるのがこの無菌播種。殺菌して無菌状態になった容器に、栄養成分の入った培地を入れそこに播種し、密封することで生育を飛躍的に早める事が可能になります。
ちなみに【自然播種】だと3年かかる初期の生育が、【無菌播種】なら1年程度に短縮できます。
次世代の開花までの長い道のり

こちらがティランジアを種から育てるロードマップです。無菌播種から次世代のお花を拝めるまでには最低でも5年ほどかかります。気長に、根気強く育てていきましょう。
▼交配の相性についての記事もあります
終わりに
いかがでしたでしょうか?偶然種ができてしまったという方はぜひ播種して増やしてみてくださいね。
それでは今回はこの辺で。
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。
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