こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
今回は、“世界で最も美しいティランジア”と称されることもあるブラジル原産の希少種、通称チュリフォをご紹介します。
種名:ティンジア・チャペウエンシス・チュリフォルミス
英名:Tillandsia chapeuensis var. turriformis
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属名:アノプロフィツム亜属
【チャペウエンシス・チュリフォルミスとは?】
Tillandsia chapeuensis var. turriformisは2012年に記載された比較的新しいチャペウエンシスの変種です。ガルドネリの近縁の種となります。
ガルドネリが樹着生が多いのに対し、チャペウエンシスは岩着生している事が多いようです。
var.とは…変種(ラテン語のvarietasの略)
植物分類における階級の一つで、種の下に位置する区分。(基本種と比べて外見的や生態的な差が認められるが、別種とまでは言えないもの。)
植物命名規約では二名法で記載され、種の学名の後ろに「var.」と省略し、続けて変種名が表記されます。
国内には2005年ごろにドイツのナーセリー「ケーレス」から【ティランジアsp.モーホ・ド・シャペウ】としてごく少数に入っており、その後2012年に【チャペウエンシス・チュリフォルミス】として正式に記載されました。
チュリフォルミスの特徴
紙のように薄く、外側に向かってくるんと巻く真っ白な葉が特徴です。
チャぺウェンシスはガルドネリーの近縁種ですが、直径45cmほどと大型になります。そんなチャペウエンシスの中でも、変種であるチュリフォルミスは葉幅が広くカールしてボール状になります。
ちなみに“チュリフォルミス”は、ラテン語で“搭状の”と言う意味だそう。大きくなった姿は圧巻の美しさです。
写真のこの子はまだまだお子様サイズですね。
生育の注意点
十分な光や風がないと腐りやすい品種です。ガルドネリ同様水のやりすぎには注が必要。筆者はLED・サーキュレーター環境で週2回程度の水やりで管理しています。
また、風通しが十分でない環境で枯れた下葉をそのままにしておくと、水分を溜め込み蒸れの原因になるので定期的にお手入れしてあげましょう。
ガルドネリ系のティランジアは根がしっかり張っていないと成長が止まったり上手く生育しない場合があります。コルクや流木などに着生し、成長のスイッチが入ると調子良く生育してくれます。
チュフォルミスgallery
チュリフォルミスの相場
価格は30,000~70,000円と高額
※流通量や山採りか増殖株か、株の状態・サイズなどで価格は大きく変動します。
チュリフォルミスは特に大株で見た目が美しいほど金額が跳ね上がる傾向があります。
2015年ごろからドイツのケーレスから本格的に輸入が始まったチュリフォルミス。2019年ごろからはブラジルからのワイルド株(山採り株※)や増殖株が入ってくるようになりました。しかしながら流通量はまだまだ少ないので今後国内外での増殖が待たれます。
※山採り株はリスクがあります。特に生育難種だと、環境変化でダメになってしまう可能性があります。そう言った理由から山採り株は買い手からも敬遠されるので、実生や増殖株より安く取引されます。それでも安い株が欲しい方はリスクを覚悟して買われてください。
ここからは個人的な考えです。筆者は『山採り株』はなるべく買わないようにしています。と言うのも、ティランジアは自生地での乱獲により様々な種が野生環境下で絶滅の危機に瀕しています。これは買う側にも責任があると思うんです。最近だと『山採り株は扱わない』というポリシーの業者さんも多いようです。皆様もこのような現実があると言う事だけは知っておいて欲しいです。
それでは今回はこの辺で。
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