小さな株に秘められた香り−チランジア・クロカータ【Tillandsia crocata】

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↪︎ 最終更新 2026年 4月 9日

こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。

華やかな花序を競うティランジアの中で、クロカータは静かな魅力を持つ種です。小さな黄色い花が開くと、周囲には甘い香りが広がります。本記事では、この香るエアプランツの原産地、生態、そして栽培のポイントを紹介します。

名前:ティランジア・クロカータ
英名:Tillandsia crocata 
科・属:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:フィタルリザ亜属

Tillandsia crocata は、古い分類体系では Phytarrhiza 亜属に置かれていたが、近年の分子系統研究では Diaphoranthema 系統に含められることが多い。

ティランジア・クロカータとは?

クロカータは、厚みのある葉と長いトリコームにより白銀色のロゼットを形成し、開花時にはピンクの花序から紫色の花を咲かせます。乾燥した強光環境と優れた通風を好む典型的な高地型ティランジアであり、締まった姿を維持するには光量と乾湿のメリハリが重要となります。

原産地

  • ボリビア
  • ブラジル(南東〜南部)
  • アルゼンチン北東部
  • パラグアイ
  • ウルグアイ

クロカータはボリビアからブラジル南東部および南部、アルゼンチン北東部にかけてが原産のティランジアです。岩生植物であり、主に亜熱帯気候帯に生育します。

自生環境

  • 亜熱帯気候
  • 岩場や樹木に着生
  • 風通しが良く乾湿差のある環境
  • 土壌をほぼ必要としない

「高湿ジャングル型」ではなく乾燥地型ティランジアです。

主な特徴

  • 銀灰色〜灰緑色
  • 細く線形
  • トリコームが多く乾燥耐性あり
  • 小型で群生しやすい

草姿

  • 高さ:約5〜20cm
  • 乱れたクランプ状に成長
  • 子株を多く出す

  • 鮮やかな黄色(斑点がある場合も)
  • 小型だが非常に香りが強い
  • 春〜夏開花
  • 短い花茎から咲く

香りの強さがクロカータ最大の魅力

海外栽培者の間では

  • 甘い香水のような香り
  • 柑橘+蜂蜜系
  • 夜間に強まることがある

と表現されることが多く、「香りを楽しめるティランジア」の代表格です。

実際に香りを嗅いでみましたが、誰もがどこかで嗅き覚えのある強い芳香です。

名前の由来

「crocata」はラテン語 crocatus に由来します。

意味

  • 「黄金色・黄橙色」

つまり 花色(鮮やかな黄色)を表した名前ということになります。

実際、RHS(英国王立園芸協会)でも
「citron-yellow air plant(レモンイエローのエアプランツ)」として紹介されています。

生育のポイント(栽培ガイド)

クロカータは
Diaphoranthema 亜属系統の特徴を持ちます。

この系統の特徴

  • 小型種が多い
  • 強光を好む
  • 乾燥耐性が高い
  • 蒸れに弱い

日本の室内での過湿管理が最大の失敗原因

☀️ 光

  • 明るい間接光
  • 半日陰〜強光OK
  • 真夏直射は葉焼け注意

💧 水やり

  • 週2回ほど浸水 or しっかりミスティング
  • 完全乾燥を挟む
  • 花に水を溜めない

🌬️ 風通し(最重要)

分布環境から推測される核心ポイント

✔ 常時空気が動く環境
✔ 密閉ケース不向き

🌡️ 温度

  • 10℃以上推奨
  • 冬は乾燥気味管理

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本記事の写真はTillandsia crocata ‘Brandywine’

この記事の写真は全て、クロカータの園芸選抜種(または交雑由来と考えられる栽培品種)のTillandsia crocata ‘Brandywine’です。

※この株はまだ特徴が出ていませんね。

海外植物ケアサイトでは

  • crocata の選抜・派生タイプとして扱われる
  • 明るい光・乾き気味環境を好む
  • 空気中から水分吸収する繊維状根系を持つ

とされています。

また日本・海外コレクター情報では、crocata と recurvata などの自然交雑の可能性が指摘されるが確定していない。つまり現在の理解は正式な自然種ではなく、由来が完全には解明されていない園芸系統となります。

通常の crocata との違い

  • ボディが赤褐色になりやすい
  • 非常に細く柔らかい
  • ウスネオイデス風の繊細な質感
  • トリコームは細かめ(基本種より繊細)

相場

価格は2,500円〜

※流通量や株の状態・サイズなどで価格は大きく変動します。

クロカータは派手な花序を持つ種ではありませんが、開花時に放つ甘い芳香はティランジア界随一ですので、気になる方はぜひチャレンジしてみてください。

それではこの辺で。

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