こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
ストリクタは、南米ベネズエラ〜アルゼンチン原産のブロメリア科・ティランジア属の熱帯植物で、エアプランツ(エアープランツ)の愛称で親しまれているポピュラーな品種です。
種名:ティランジア・ストリクタ
英名:Tillandsia stricta
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:アノプロフィツム亜属
チランジア・ストリクタの特徴
ストリクタ・ソフトリーフと呼ばれるタイプは、葉が柔らかく非常に入手しやすい品種です。栽培は容易なので入門にはおすすめのティランジアです。ただしソフトリーフは乾燥には弱く葉先から枯れ、乾燥で葉が閉じやすいので水やりには少しだけ注意が必要。小さい株なら100円〜1,000円程度で手に入ります。
ピンク色の豪華な花
ストリクタ最大の特徴は、豪華で可愛いピンクのお花です。
花付きが良く、開花前後に出る子株はすぐに成熟し、上手に育てれば毎年花が見られます。より豪華なお花が楽しみたい場合は肥料を適度に与えるといいでしょう。
画像は熱帯植物栽培家の杉山さんが出している、ストライプが入るタイプの栽培品種【ストリクタ‘マナ’(Tillandsia stricta ‘Mana’)】です。
花後はどうする?
花が終わり花序まで茶色く枯れてきたら、ハサミなどで切り取ってしまって構いません。
▼やり方はこちら
ストリクタは緑葉種のティランジア
ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
トリコームの少ないストリクタは緑葉種に分類されます。
栽培品種のストリクタ・シルバースターや、変種のストリクタ・アルビフォリアなどは白色で銀葉種に分類されます。
ストリクタの育て方
置き場所
室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。
水やり
ストリクタをはじめ、葉が細く柔らかい緑色のティランジアは乾燥に弱い傾向にあります。
4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週1回以上たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。
ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性が上がります。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。
▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
ストリクタが枯れる原因
ストリクタをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
ストリクタの飾り方
筆者おすすめの飾り方は、コルク付けです。とても可愛い仕上がりになります。
シンプルに吊るすのもありです。
また、ストリクタは乾燥が苦手なので、素焼きの鉢植えで水やりを多めに管理するのもおすすめです。
ストリクタの増やし方
ストリクタは“子株”から増やす
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。
※画像はカーリースリムです
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、子株もよく吹くので、外さずにそのままクランプ(群生)にする楽しみ方もあります。
イオナンタのクランプ
種から増やす
開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
ストリクタは育てやすく、どんどん成長して変化を楽しめ、すぐに増えていくチランジアなので初心者の方でも楽しめる品種です。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼ダイソーティランジア全種類まとめました
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。
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