
↪︎ 最終更新 2025年 3月 20日
こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
この記事では繊細な見た目が魅力のエアプランツ(エアープランツ)、チランジア(ティランジア)・シーディアナについて解説します。
種名:ティランジア・シーディアナ(スキディアナ)
英名:Tillandsia schiedeana
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属名:ティランジア亜属
チランジア・シーディアナの特徴

シーディアナはメキシコ〜グアテマラ原産。細い葉を展開して大きくなる中型のティランジアで、成長が早くクランプ(群生)になりやすい品種です。
さらに上手に育てると、赤に黄色の奇抜なお花が見られます。
水を好むので、水やりを多めにするか高湿度で管理すると調子がいいです。
また、シーディアナには、大型になるシーディアナ・マヨール(メジャー)や小型のシーディアナ・ミノールなどの園芸品種があります。この記事の写真は全てシーディアナ・マヨールになります。
※シーディアナはスキディアナ/スキディアーナと表記されることがありますが、読み方による違いで同一品種です。
ホームセンターのや100円ショップなどでも見かける安くて丈夫な品種ですので、エアプランツの入門におすすめです。
シーディアナは銀葉種

ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い環境に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
シーディアナはトリコームが見られる【銀葉種】のティランジアです。ただ基本種もトリコームが濃い部類ではなく、さらに少ないフォーム違いも存在します。

ティランジアは水切れを起こすと写真のように葉が閉じて丸まる性質がありますが、シーディアナの場合は水やりが十分でもくるんと閉じてきます。勘違いして水をあげすぎないよう注意しましょう。
シーディアナの奇抜な花

シーディアナの大きな魅力はその花色です。
ティランジアとしては珍しく、赤い花包に黄色い筒状花という独特の組み合わせの可愛らしいお花が見られます。
開花サイズは20cmほどです。
開花後は子株がたくさん
シーディアナは開花後に子株をよく吹きます。しかし同時に自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)して種ができやすい特徴があります。種を作ると親株の栄養を消費してしまうので大きなクランプ(群生)にして育てたい場合は開花後しばらくしたら、花茎を切り取ってしまいましょう。
▼切り方はこちら
シーディアナの育て方
置き場所

室内で管理する場合は、なるべく明るく、風通しの良い窓辺に置きましょう。

※写真はティランジア・ハリシーです
秋から春にかけては直射日光で問題ありません。
ただ、暑さに強いとはいえ最高気温が30度を超える季節は葉焼けするので遮光が必要です。
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
冬越し
10度を下回る冬季は屋内で管理しましょう。乾燥しないよう加湿器を使用するのがおすすめです。
一般的な冬越し・室内管理の方法こちら
水やり

先述したようにシーディアナは水を好む品種です。4〜10月の生育期は週2〜3回程度、真冬の休眠期は週1〜2回たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。しっかりと乾く、明るい環境なら毎日水やりしても構いません。

肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、シーディアナは肥料を与えることでより早く、大きく育てる事ができます。
出来るだけ大きく育てたい、花付きをよくしたいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介
シーディアナが枯れる原因
シーディアナをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
カラカラになって異様に軽くなったり、葉先から茶色く枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しの悪さと日照不足が原因の可能性が高いです。
ティランジアは、風通しが非常に大切。明るい環境で管理しつつ、風通しを意識しましょう。
▼その他の枯れる原因についてはこちらで解説
シーディアナの飾り方
直置き

シンプルで直置きしても映えますね。
ワイヤーハンギング

※写真はティランジア・クラーケンです
スペース重視の方は、ワイヤーでシンプルに吊るすだけでもおしゃれに飾れます。
使用したワイヤーはこちら
▼詳しいやり方はこちら
シーディアナの増やし方
シーディアナは“子株”から増やす

※写真はティランジア・アエラントスです
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
シーディアナは開花後に株元から子株を吹きます。この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。

※写真はティランジア・アエラントスです
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、子株を親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらい非常に早いスピードで成長しクランプに成長していきます。
特にシーディアナは子株の出が良く成長が早いので、数年で見応えのある大きなクランプにすることができます。
種から増やす

シーディアナはディランジアでは珍しく自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しやすい品種です。ただし実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
シーディアナは手に入れ安く、丈夫な入門におすすめのティランジアです。興味のある方はぜひ育ててみてくださいね。
それではこの辺で。

▼ダイソーティランジア全種類まとめました
▼エアプランツのいろんな飾り方まとめました
▼基本的な育て方はこちら
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ティランジアの専門用語、全部まとめました。
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