こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
エアプランツ/エアープランツ/チランジア(以下ティランジア)は一般的に着生させた方がよく育つ・調子が上がると言われていますが、着生させないと元気に育てられないのでしょうか?
結論から言うとほとんどの品種は着生させなくても環境さえ整えば十分に育ってくれます。
確かに活着させた方が、生育が良くなる場合が多いのも確かです。これは根からも水分や栄養分を吸収するためだと言われています。
(※着生させないと生育が難しい『ガルドネリ』や、調子の上がりやすい『カクティコラ』などの品種も存在します)
しかし、着生がティランジア栽培の絶対条件と言うわけではありません。
まずはティランジアの根っこについて解説します。
ティランジアはなぜ発根するのか?
ティランジアが発根するのは、木や岩に着生するためです。
何にも固定されていなかったら、風であちこちに飛んでいき、日の当たらない場所や、雨の当たらないような場所に転がり着いてしまうかもしれません。
だから、ティランジアは気に入った場所(日当たりや、雨、風通しなどの条件が良い場所)に留まろうと、発根・着生するんです。
調子が良いと発根する
ティランジアは、【何かに着生したから調子が上がっている】のではななく【調子が上がったから発根している】と言えます。
根の出ていないティランジアはお迎えして3~6ヶ月してから発根する事が多くありませんか?
これは、あなたの栽培環境に株が慣れて、生育のスイッチが入ったサインなのです。
発根しない株は調子が悪いのか?
発根には個体差がある
『発根した株は調子がいい』と言えます。
しかしながら発根しないからと言って『調子が悪い』とは言い切れません。
なぜなら、同じ品種を同じ環境で育てていても個体差が出ることがあるからです。
ティランジアは案外気まぐれなんですよね。
品種によっても発根のしやすさが違う
例えばティランジア亜属のイオナンタや、ストレプトフィラなどの壺型種はとても発根しやすいです。
逆にストラミネアやパレアセア、小型のディアフォランテマ亜属の品種などは、生育環境が良くてもなかなか発根してくれません。
また、自ら木にに巻き付くドゥラティや、木にぶら下がっているウスネオイデスもほとんど発根しない品種です。
ティランジアが発根する時期はいつ?
生育期に株が旺盛に成長している時に発根します。季節的には温度が15〜25度前後の時期に発根しやすいです。
10度を下回る冬場の休眠期は生育が緩やかになり、根も出にくくなります。
着生のメリット
活着しなくても元気に育つとは言え、やはり根が出たら何かに着生させたくなるのが、親心ですよね。という事で着生のメリットについても挙げておきます。
生育が良くなる場合もある
株の調子が上がりやすくなる場合もあります。
また、ガルドネリなど育成のプロにも『着生させたほうが良い』と言われている育成難種が存在します。
しかし先述したようにほとんどの品種は『着生が生育の絶対条件』になる事はありません。
草姿をコントロールできる
直置きだと、葉が垂れなかったり形が崩れたりする品種もあります。
流木などへ仕立てたり、ワイヤーで吊るす事で本来の草姿を保つ事ができます。また着生のさせ方次第で株を屈曲させる事もできます。
見た目が良くなる
ティランジアの着生は、正直なところ額縁的な役割が大きいのかなと思います。
美しく仕立てたティランジアは、驚くほど魅力が増しますよね。
着生のデメリット
場所をとる
大きなコルク樹皮や流木に着生させてしまうと、スペーシングに困る時があります。
限られたスペースでたくさんの植物を育成する場合は、小さめのコルクなどに着生させた方が良いでしょう。
ただ、インテリアとして飾る場合は、ド派手な流木に仕立ててみても面白いかもしれません。
最後に
ティランジアの発根は、個人的にはあくまで調子のバロメーターという認識です。
ほとんどのティランジアは着生させなくても元気に育ってくれますので、自分に合った飾り方で楽しんでくださいね。
とは言いつつ…ちなみに私は出来る限り着生させてあげたい派です。笑
それでは今回はこの辺で。
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ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
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