こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
2024年6月、ハワイのJerry Domingo(ジェリー・ドミンゴ)さんの農園Tillandsia in Hawaii(ティランジアインハワイ)を訪れました。農園の写真やドミンゴさんへのインタビューも交えながらご紹介したいと思います。
Jerry Domingo(ジェリー・ドミンゴ)とは?
彼は世界的に有名なハワイのティランジア・ブロメリア栽培家です。日本の愛好家の間では「ドミンゴさん」と呼ばれ親しまれています。
数多くの選抜・交配種を生み出し、BCRへの記載種も数多くあり、日本にもドミンゴ株が多く流通しています。品種が「ドミンゴズ〜」や「〜ハワイアン」のものは、ほぼ間違いなくドミンゴさん由来の品種と思っていいでしょう。
農園リポート
今回の訪問にあたり数ヶ月前からアポイントメントを取り、インタビューさせてもらいました。以下リポート形式でお送りします!
農園への道のり
都市部のワイキキから、海沿いの無料高速道路で40分。西部ワイアナエへ。
海沿いから1.5kmほど内陸に入った農園の住所に、民家が見えてきました。道路から農園が見えないので、少し不安になりつつ敷地に車を停めます。
車から降り民家の裏手に回ると…ハウスが見えてきました!
日陰で休む人陰に「Jerry?」と声をかけるとドミンゴさんご本人でした。私の不慣れな英語にも優しく対応してくれました。
いざハウスの中へ
挨拶を終え早速中へ…
ハウスの広さと株の量に圧倒されました。
一番驚いたのが株のサイズ。多くのティランジアが日本で見かけるサイズ以上に生育し、葉も肉厚でバキバキに。ぱっと見品種がわからないようなモンスターサイズのものばかりでした。
これは何か秘密があるはず。後で色々聞かねば…!
広大なハウスは保温用のビニールはなく吹き抜けでした。そのため扇風機などの送風システムもなく優しい自然風が吹いていました。
遮光は35〜75%ほどとの事で、実生エリアは75%、生育株エリアは30〜65%の遮光率だと教えてくれました。
蒸れに弱いウスネオイデスは、風通しの良い外回りに配置されていました。
▼ハウス内のより詳細な動画はこちら。
最高の気候を体感
ハワイはティランジア育成に理想的な気候条件。
年間平均気温25〜29℃と常夏。寒い時期で19〜27℃、暑い時期でも24℃〜32℃と気候が非常に安定しています。
乾季である4〜10月は降雨量は少ないものの、頻繁ににわか雨が降ります。
雨季である11月〜3月は雨の日が多いものの、1日中降り続くことは稀です。
私が滞在していた6月中旬の4日間は全て、傘が要らない程度のミスト状の雨が1日に3回程度降っていました。
これは育ちますよね〜。
ドミンゴさんにインタビュー
Q. ティランジアの農園を始めてどのくらいになりますか?
A. 20年になります。
Q. ティランジアを始めたのはどうしてですか?
A. 幼い子供の頃、雑誌【ナショナルジオグラフィック】で樹木を覆い尽くすティランジアの写真を見つけて、とても興味深いと思ったのがきっかけでした。
Q. ティランジアを大きく育てるためのポイントは何ですか?
A. 良い日光を当てる事・週に2〜3回水やりをする事・暑すぎない事・寒すぎない事・日陰にしない事がポイントです。
Q. 肥料は使ってますか?
A. 使ってません。水だけです。それとファームに飛んでくるダスト(土ほこり)が植物にかかるのが良いのかも知れません。
※写真・インタビューは全て使用させていただく許可を得ております。
かなり興味深いお話を聞けました。
ハワイの気候はかなり羨ましいなと感じます。特に日本には冬の休眠期があるためストレスですぐに開花してしまいます。海外育ちの大株を買っても、その子株は親株のように大きくならない事はよくありますよね。
肥料については、泥や虫の死骸、枯葉などをが葉の隙間に溜まるのが良いそうです。室内管理ではこれは起きませんが、杉山さんのエアプランツ巨大化計画の汚泥発酵肥料を使用した育成方法が真っ先に思い出されました。ちなみにドミンゴさんから買った株にも葉の隙間に土がたくさん入ってました。
ドミンゴさんとティランジアの出会いは幼い頃のナショナルジオグラフィックだったんですね〜。もう少し突っ込んだ話をしたかったのですが、それはまた次回とします。
農園訪問は事前予約が必要
Tillandsia in Hawaiiは一般の方も農園を訪れることができます。ただし訪問の際はWEBサイトのコンタクトフォームをからメールで日程の打ち合わせを行う必要があります。Instagram・Facebookからもいけるようです。
もちろんメッセージ・現地でのコミュニケーションは英語です。不慣れな方はGoogle翻訳でも十分伝わりますので、ハワイに行かれる方は是非行ってみてくださいね。
今回私が購入したのは、ドミンゴさん選抜のトリコロールの斑入り品種【Tillandsia Hawaiian Classic】。
こちらの個体を含め日本に3株しかおろしていない激レアティランジアとの事…!
ちなみに、現地を訪れる場合ハワイの空港で植物検疫(61ドル)を通して検疫証明書を取得すれば誰でも購入した株を持って帰る事ができます。
▼詳しくはこちら
▼詳しくはこちらの記事に
郵送で個人輸入もできる
ドミンゴさんの育てるティランジアは検疫費&手数料(100ドル)・送料(200ドルくらい)を支払えば個人でも輸入できます。ただ少量だとかなりコスト高になるのでまとめ買いがおすすめです。
こちらもTillandsia in Hawaiiの販売サイトから購入の手続きを行います。
最後に
ドミンゴ株には長い事お世話になっていましたが、こうして実際に会って色々とお話が聞けて本当に最高の時間でした。オリジナルのティランジアカレンダーとピンバッチも渡すことができて大満足のハワイ旅となりました。
ドミンゴさん、本当にありがとうございました!
最後に視察に行ったハワイ最大級の植物園【ココ・クレーター・ボタニカルガーデン】の写真を見ながらお別れです。
楽しそうでなによりです!!
コメントありがとうございます!
最高に楽しいハワイ視察になりました!!