こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
『インターメディア』はランナーを伸ばして連なりながら増えていく、「ヴィヴィパラ種」のエアプランツ(エアープランツ)です。
種:ティランジア・インターメディア
英名:Tillandsia intermedia
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:ティランジア亜属
インターメディアの特徴
葉はライトグリーンで美しくカールし、肉厚で柔らかめ。チランジア・カプトメデューサを縦に伸ばしたようなスマートな見た目をしています。
インテリアグリーンとしてもおしゃれな雰囲気作りに一役買ってくれる事でしょう。
小さい株なら1〜3,000円程度で手に入ります。
最大の特徴は「ヴィヴィパラ種」である事。しばらく育てると株の中央からランナーを伸ばして花や子株を出しながら連なって伸びていく姿が見られます。マニア達の間ではヴィヴィパラした姿を「ヴィヴィパラってる」なんて言ったり言わなかったり。笑
【インターメディア・ジャイアント】と呼ばれる大型になる栽培品種も存在します。
銀葉種のティランジアです
ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
インターメディアは銀葉種ティランジアで、乾燥に強く光を好みます。丈夫で管理がしやすいので初心者にもおすすめの品種です。
可愛いお花が咲きます
インターメディアは上手に育てると、ピンクの花包に赤紫の筒状花というとっても可愛らしいお花が見られます。
インターメディアの育て方
置き場所
室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。
水やり
インターメディアは乾燥には強いものの、本来はお水が好きな壺型種です。
4〜10月の生育期は週2〜3回程度、真冬の休眠期は週1回以上たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。
ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性が上がります。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。
▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
インターメディアが枯れる原因
インターメディアをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉が極端に丸まってきたり、葉先から枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。管理の見直しを行いましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
インターメディアの飾り方
ハンギングの作り方はこちらの記事で解説。
ヴィヴィパラ種であるため、流木着生やスタンド置きには向きません。
インターメディアの増やし方
インターメディアは“子株”から増やす
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。(※画像はカーリースリムです)
株が成熟するとランナーが伸びて来て蕾をつけます。そして同時期にその傍から子株が出て来ます。また株の脇からも子株が出てくる場合があります。
この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。
インターメディアの場合、親株の脇から出ている子株は手でもいでしまって大丈夫です。ランナーでつながっている場合はハサミなどで切ってしまいましょう。
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、外さずにそのままクランプ(群生)にする楽しみ方もあります。
種から増やす
受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
インターメディアの交配種
インターメディアはその縦長の美しいフォルムから交配親としても重宝されています。
その中でも代表的なのがこちらの「ティランジア・カーリースリム」。細身のティランジア・インターメディアと、カールした葉が可愛らしいティランジア・ストレプトフィラの交配種で、両親の特徴がバランス良く出た大人気のティランジアです。
▼ 詳しく知りたい方はこちら
最後に
インターディアは育てやすく、どんどん増えていくので初心者の方でも楽しめる品種です。皆様もぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。