こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
ハリシーは園芸店やホームセンターで手に入る、普及種のティランジア(エアプランツ/エアープランツ)です。育てやすいだけでなく、色白で鑑賞価値も高いため人気のある品種になります。
種名:ティランジア・ハリシー
英名:Tillandsia harrisii
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:ティランジア亜属
チランジア・ハリシーの特徴
ハリシーは白いトリコームに覆われた、美しいティランジアです。葉はロゼット状に展開し、うまく育てれば40cm以上にもなります。
またハリシーは国内でこそ普及種として扱われていますが、CITESⅡ(ワシントン条約付属書Ⅱ)に登録されており、キセログラフィカ同様野生では絶滅が危惧されているティランジアでもあります。
ハリシーは銀葉種のティランジア
ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
ハリシーは【銀葉種】の代表的なティランジアで、乾燥や日差しに強い性質を持ちます。
ハリシーの豪華な花
ハリシーは太く立派な赤い花苞に、紫の筒状花を咲かせます。
とても見応えがありますよね。
花は花序が完全に枯れてしまった段階で切り取ってしまって大丈夫です。
▼ 詳しくはこちらで解説
ちなみに開花前は成長点付近が白くなります。
ハリシーの育て方
置き場所
室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
水やり
乾燥に強いとはいっても、水は好きな品種です。4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週1回以上たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日水やりしても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。
ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性が上がります。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい、豪華な開花を見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
またハリシーは巨大化が狙える品種になります。
▼ 詳しくはこちら
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。
▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
ハリシーが枯れる原因
ハリシーをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなり葉がUの時に閉じてきたり、葉先から茶色く枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。根本から黒く枯れてしまったら基部の蒸れ・腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
ハリシーの飾り方
吊るす
▼写真のハンギングの作り方はこちら
シンプルワイヤーで吊るすのもありです。
流木付け
流木に着生させると調子がいいです。
風通しの確保できる、浅めの器に植え付けてもいいでしょう。
ハリシーの増やし方
ハリシーは“子株”から増やす
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
ハリシーは開花前後で3〜4株の子株を付けます。この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。
また、親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらい非常に早いスピードで成長がします。
※画像はカーリースリムです
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、外さずにそのままクランプ(群生)にする楽しみ方もあります。
種から増やす
受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
ハリシーは健強で入門種としてもおすすめのティランジアです。
どんどん成長して変化を楽しめる品種ですので、みなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼ダイソーティランジア全種類まとめました
▼エアプランツのいろんな飾り方まとめました
▼基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。