
こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
ティランジア・フンキアナは、ベネズエラ固有のブロメリア科・ティランジア属の熱帯植物で、エアプランツ(エアープランツ)の愛称で親しまれているポピュラーな品種です。
種名:ティランジア・フンキアナ
英名:Tillandsia funckiana
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:ティランジア亜属
チランジア・フンキアナの特徴
フンキアナは長い胴体に針のように細い葉が生えているのが特徴。光に向かって長く伸びていく有茎種を代表するティランジアの一種です。
暑さには強いですが、寒さには非常に弱いので冬の管理に注意が必要です。
上手に育てると子株をたくさん出してくれます。

小さい株なら100円〜1,000円程度で売られているので、手に取りやすいティランジアと言えるでしょう。
フンキアナは銀葉種のティランジア

ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
フンキアナは濃いトリコームに覆われた【銀葉種】のティランジアで、乾燥や強い日差しに強い性質を持ちます。
またフンキアナには、葉が閉じたまま成長するクローズドフォーム、葉が垂れるレクルヴィフォリアなどの「変種」や、黄色い花を咲かせるドミンゴスフンキアナなどの栽培品種も存在します。
▼ティランジア・フンキアナ・レクルヴィフォリア
朱色の花を咲かせる美花種
フンキアナは美しい朱色の花がトレードマークです。

ほとんどのティンランジアは複数のお花を付けますが、フンキアナのお花は1輪だけです。

フンキアナの育て方
置き場所

室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。

特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
冬が大の苦手
フンキアナは寒さに非常に弱い品種です。
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外は絶対NGです。秋〜春まで必ずお部屋に取り込むようにしましょう。また室内管理時も、窓の近くは夜間温度が低くなるので注意が必要です。
水やり

フンキアナは乾燥に強い品種ですが、水は好きな品種です。4〜10月の生育期は週2回〜程度、真冬の休眠期は週1回以上たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
乾燥に強い品種は濡れっぱなしNG
葉の細い品種は乾燥に強い反面、濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。水やり後にはすぐに乾くように常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。

ちなみに水やりを抑えると株の水分量が減り、耐寒性が上がります。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介
フンキアナが枯れる原因
フンキアナをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の3つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。根本から黒く枯れてしまったら基部の蒸れ・腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。
寒さによるダメージ
先述したようにフンキアナは寒さに弱い品種なので、最低でも10℃以上を保ち秋は他の品種よりも早めに室内に取り込むようにしましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
フンキアナの飾り方

筆者おすすめの飾り方は、流木付けです。とても可愛い仕上がりになります。
シンプルワイヤーで吊るすのもありです。
曲げて楽しむ

フンキアナは有茎種のティランジアなので、成長点(先端)を下向きにすると光に向かって立ち上がってくる光屈性があります。これを利用することでぐにゃっと曲がった味わいある姿に生育することができます。
※画像はアルビダです
▼ 詳しくはこちら
フンキアナの増やし方
フンキアナは“子株”から増やす

チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。

※画像はカーリースリムです
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、子株もよく吹くので、外さずにそのままクランプ(群生)にする楽しみ方もあります。

種から増やす

開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
フンキアナは冬の管理さえ気をつければ、どんどん成長して変化を楽しめるチランジアなので、みなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼ダイソーティランジア全種類まとめました
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。
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