
↪︎ 最終更新 2024年 7月 1日
こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
この記事では人気の大型種【ファシクラータ(ファシキュラータ)】について解説します。
種名:ティランジア・ファシクラータ(ファシキュラータ)
英名:Tillandsia fasciculata
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属名:ティランジア亜属
チランジア・ファシクラータの特徴

ファシクラータはアメリカ(フロリダ州)〜コスタリカ原産の大型のティランジアです。分布が広く変種も多く存在します。成熟すると非常に豪華な紫色の花を咲かせます。
健強で育てやすく、大型種の入門に最適と言えます。

発根しやすく、鉢植えや何かに着生させると生育が格段に良くなります。屋外管理の際は株元に水を溜めたまま育てると調子が良いです。

ロゼット型に展開する美しいシルバーグレーの葉が魅力。硬質で折れやすいので注意が必要です。

写真の大きさ程度の小さいものはホームセンターの園芸コーナーなどで500〜1,000円ほどで見かける普及種になります。
成長は比較的早く変化を楽しみながら育てる事ができますよ。
豪快な花
株が成熟すると、太い扁平状の花序を上げ紫の筒状花を咲かせます。
ファシクラータは銀葉種

ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い環境に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
ファシクラータはトリコームを多く持つ【銀葉種】のティランジアです。

ベファシクラータの育て方
置き場所

室内で管理する場合は、なるべく明るく、風通しの良い窓辺に置きましょう。

※写真はティランジア・ハリシーです
秋から春にかけては直射日光で問題ありません。
ただ、暑さに強いとはいえ最高気温が30度を超える季節は葉焼けするので遮光が必要です。
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
冬越し
10度を下回る冬季は屋内で管理しましょう
一般的な冬越し・室内管理の方法こちら
水やり

4〜10月の生育期は週2〜3回程度、真冬の休眠期は週1〜2回たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。しっかりと乾く、明るい環境なら毎日水やりしても構いません。
先述した通り、生育期の屋外管理の際は株元に水を溜めたまま育てると調子が良いです。

肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、ファシクラータは肥料を与えることでより早く、大きく育てる事ができます。
出来るだけ大きく育てたい、花付きをよくしたいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介
ファシクラータが枯れる原因
ファシクラータをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
カラカラになって異様に軽くなり葉がUの字閉じてきたり、葉先から茶色く枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しの悪さと日照不足が原因の可能性が高いです。
先述したようにティランジアは、風通しが非常に大切。明るい環境で管理しつつ、風通しを意識しましょう。
室内管理の場合は特に、数ヶ月に一度枯葉の除去を行いましょう。

▼そのほかの原因についてはこちらで解説
ファシクラータの飾り方
ファシクラータは何かに着生させたり、植え付けてやると非常に調子が上がります。
流木付け

※写真はティランジア・クントゼアナです
こちらはオーソドックスな流木着生です。
▼やり方はこちら
石着生

流木だけでなく石に着生させてもおしゃれです。
▼やり方はこちら
鉢植え

※写真はティランジア・ハリスコモンティコラです
個人的には鉢植えがおすすめです。
▼鉢植えのやり方はこちら
ファシクラータの増やし方
ファシクラータは“子株”から増やす

※写真はティランジア・アエラントスです
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
ファシクラータは開花後に傍から子株を吹きます。この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。

※写真はティランジア・アエラントスです
また、親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらい非常に早いスピードで成長します。
▼株分けの詳しいやり方はこちら
種から増やす

受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
ファシクラータは比較的手に入れ安く、育てやすい大型種の入門におすすめのティランジアです。興味のある方はぜひ育ててみてくださいね。
それではこの辺で。

▼おすすめ大型種まとめ
▼エアプランツのいろんな飾り方まとめました
▼基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。
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