こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
『カプトメデューサエ』は100均やホームセンターでも手に入る人気のエアプランツ(エアープランツ)です。
種:ティランジア・カプトメドゥーサエ
英名:Tillandsia caput-medusae
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:ティランジア亜属
カプトメドゥーサエの特徴
ギリシャ神話に出てくる怪物“メデューサ”にちなんで付けられたユニークな名前で、その名の通り葉がメデューサの髪のようにうねりながら伸びていきます。
caputはラテン語で [ 頭 ] なので、【メドゥーサの頭】と言う意味になります。
赤い花序に紫の筒状花
株が成熟すると、花序が上がり美しい開花が見られます。花序は最初は緑色ですが開花前になるとだんだんと赤く色付き、紫色の筒状花が下から順番に咲いていきます。
銀葉種のティランジア
ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
カプトメドゥーサは銀葉種ティランジアです。
上手に育てると、真っ赤な花包から出る紫色の可愛らしい筒状花が見られます。
カプトメドゥーサエは比較的丈夫で管理がしやすいので、エアープランツデビューにぴったりの品種です。
100均で手に入る個体はかなり小さなサイズですが、上手に育てると20cm以上に成長するので育て甲斐がありますよ。
【カプトメドゥーサエ・ジャイアント】と呼ばれる非常に大型の栽培品種も存在します。
カプトメドゥーサエの育て方
置き場所
室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。
最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。
水やり
カプトメドゥーサエは壺型でお水が大好きです。
4〜10月の生育期は週2〜3回程度、真冬の休眠期は週1回以上たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。
乾燥し水分が不足してくると、(断面から見て)U字の葉が更にぎゅっと閉じてきますので、目印にしてみてくださいね。
肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。
▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
カプトメデューサエが枯れる原因
カプトメドゥーサエをはじめとするティランジアを枯らしてしまう原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉が丸まってきたり、葉先から枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにカプトメドゥーサエは、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。管理の見直しを行いましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
カプトメデューサエの飾り方
皿などに直接置くのもいいですが、風通しが悪い環境の場合はあまりお勧めしません。
ワイヤーで吊るしたり、スタンドに置くと通気性もよくおしゃれに飾れますよ。シャンパンのワイヤーキャップに入れてもおしゃれですね。
ハンギングの作り方はこちらの記事で解説。
スタンドの作り方はこちらの記事で解説。
手作りのハンギングの作り方はこちらで解説しています。
▼作るのが面倒な方には既製品もあります
ハンギングを利用するのもありです。
通気性抜群で見た目も◎。置く場所がなくて困っている方にはこちらにまとめて飾ってみてはいかがでしょうか。
▼詳しくはこちら
着生させたい場合は流木やコルク付けにするといいでしょう。
また水を好むので、風が確保出来ていれば植え付けもおすすめです。
カプトメドゥーサエの増やし方
カプトメドゥーサエは“子株”から増やす
チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。(※画像はカーリースリムです)
株が成熟すると花芽が伸びて来て美しい開花が見られます。そして開花の前後で株元から子株が出て来ます。この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、外さずにそのままクランプ(群生)にする楽しみ方もあります。
種から増やす
受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
カプトメドゥーサエの綴化
少し珍しいカプトメドゥーサエをご紹介したいと思います。
Tillandsia caput-medusae ‘Crested’
こちらは綴化(てっか)【クレステッド】と呼ばれる奇形個体です。
成長点異常を起こし、葉が中央の一点ではなくさまざまな所から展開し分裂していくように成長していきます。
滅多に出回らない激レア品種ですが、とてもいかっこいいのでお勧めですよ。
▼詳しくはこちら
最後に
カプトメドゥーサエは育てやく、初心者からフリークまでとても人気の品種なので、皆様もぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼ダイソーティランジア全種類まとめました
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。