
こんにちは、チラグラファー・愛好家の【wanchan(わんちゃん)】です。
この記事では、人気の有茎種エアプランツ(エアープランツ)、チランジア・アルビダの特徴や育て方、飾り方をご紹介します。

種名:ティランジア・アルビダ
英名:Tillandsia albida
科・属名:ブロメリア科・ティランジア属
亜属:ティランジア亜属
ティランジア・アルビダはメキシコが原産の有茎種のチランジアです。標高500〜1200m付近に自生しており、乾燥地帯でも生きていける生命力の強い品種です。
銀色の葉と可愛らしい白花が魅力で、名前の“アルビダ”は見た目通り『白い』という意味になります。
本ページのアルビダの写真は全て、アルビダの小型の栽培品種であるチランジア・アルビダ・ミノール 【Tillandsia albida’Minor’】を使用しています。最大でも20cm程度の可愛らしい品種です。

チランジア・アルビダの特徴

とても丈夫で栽培も容易なので入門にもおすすめのティランジアです。
上手に育てれば子沢山

成長が非常に早く、1年で10cm以上伸びることもあるので、変化を楽しみたい方にはもってこいのティランジアです。また子株の吹きが良く20株以上出ることもあります。
アルビダは曲げて楽しめる
植物には光に向かって伸びていく【光屈性】と呼ばれる性質があります。【有茎種】と呼ばれる茎を伸ばすタイプのチランジアは、この性質を利用して好みの草姿に成長させることができます。
アルビダは銀葉種のティランジア

ティランジアは乾燥地帯適に応するために、強い日差しから身を守り、効率的に水分を吸収する「トリコーム」と呼ばれる白い毛のような鱗片を持ちます。このトリコームを多く持つ「銀葉種」と、湿度の高い森林に生息し、トリコームをあまり持たない「緑葉種」に分けられます。
アルビダはトリコームに覆われた美しい葉を持つ、白葉種のティランジアに分類されます。
アルビダの育て方
置き場所は半日陰

※写真はティランジア・クラーケンです
室内で管理する場合は、カーテン越しの柔らかい光が入る窓辺にしましょう。最高気温が30度を超える季節の直射日光は葉焼けするので遮光が必要です。

※写真はティランジア・コットンキャンディです
特に室内から外に出す場合は、葉が強い光に慣れていないので徐々に慣らしてあげる必要があります。
▼使用している遮光ネットはこちら
冬は屋内に
春から秋にかけては屋外管理がおすすめですが、最低気温が10度を下回る冬場は屋外はNGです。お部屋に取り込むようにしましょう。
水やり

アルビダは乾燥に強い性質を持ちますが、水嫌いなわけではありません。
4〜10月の生育期は週3回〜程度、真冬の休眠期は週2回程度たっぷりと滴るくらい水やりを行いましょう。風通しが確保できる明るい環境なら毎日あげても問題ありません。
暖かい季節は気孔の開く夕方以降に水やりするのが効果的と言われています。ただし冬場は株を冷やす恐れがあるため、昼間に水やりしましょう。
また、濡れたまま放っておくとすぐに蒸れて枯れてしまいます。室内で育てる場合は常に風が当たるように窓を開けておくか、サーキュレーターなどを使用しましょう。

肥料
基本的に肥料は必要ありませんが、より大きく育てたい・豪華な花が見たいという方は以下の液肥と活力剤を週1回程度与えるといいでしょう。(肥料や活力剤はいつもの水やりでしっかり洗い流してリセットするようにしてください。)
また暖かい季節は雨に当てるのも効果的です。
大まかな管理方法を画像にまとめてみました。

▼育て方の教科書・図鑑はこちら
ティランジア栽培のバイブルです。まだ持ってない方は、まずはこちらを入手する事をお勧めします。
▼その他のおすすめ書籍はこちらの記事で紹介
アルビダが枯れる原因
アルビダをはじめとするティランジアが枯れる原因のほとんどは以下の2つです。
水切れによる枯れ
『エアプランツは空気中の水分を吸収するから、水やりしなくていい』なんて事はありません。これは朝露が下りる原生地での話なんです。
葉がカラカラになって異様に軽くなったり、葉先から枯れたりしてきたら水切れを疑いましょう。
風通しの悪さによる蒸れ(根腐れ)
『水やりをまめにしているのに枯れてしまう』という方は、風通しが悪いのが原因の可能性が高いです。先述したようにティランジアはに、風通しが非常に大切。中央の葉がすっぽ抜けて枯れてしまったら基部の腐れが原因です。水やり後3時間程度で乾くよう管理の見直しを行いましょう。
▼そのほかの原因についてはこちらで解説
アルビダの飾り方
流木付
ティランジアは直に置いても十分見栄えはしますが、何かに着生させるとより調子がいいです。

写真は、ティランジア・バンハイニンギー・エクストリームです
おすすめの飾り方は、流木付けです。とても可愛い仕上がりになります。
ワイヤーハンギング
シンプルに吊るすのもありです。

アルビダの増やし方
“子株”から増やす

チランジアは基本的に子株を株分けして増やすのが一般的です。
この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOK(小さすぎると枯れる恐れがあるので注意)。親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。

※画像はティランジア・カーリースリムです
▼株分けの詳しいやり方はこちら
また、子株も非常によく吹くので、比較的短期間でクランプ(群生)にすることもできます。

種から増やす

開花したら、受粉させて種を作る方法もありますが、チランジアはほとんどの種で自家受粉(自分のおしべとめしべでの受粉)しにくい性質がある上、実生(みしょう)させて成熟するまでに5年はかかるのでお勧めしません。
それでも実生や交配をやりたい!という方はこちらで解説しています。
最後に
アルビダは見た目がいいだけでなく、寒さや乾燥にも強く育てるのが非常に簡単なので、有茎種が欲しいという方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
それではこの辺で。
▼いろんな飾り方まとめました
▼エアプランツの基本的な育て方はこちら
▼分からない言葉はありませんでしたか?
ティランジアの専門用語、全部まとめました。